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2009年06月26日

1票の価値の平等


 弁護士業界だけではなく、一般に著名な弁護士である
升永英俊先生が、1票の価値の問題と民主主義について問題提起をされ、
実質的な一人一票の実現を目指す運動をされています。
 従来、個々の人権(平等権)の問題と捉えられがちだった、一票の格差の問題について、
民主主義国家とはどういうものかという観点からご主張を展開されています。

升永先生のブログhttp://blg.hmasunaga.com/main/

http://blg.hmasunaga.com/sub/index.html
↑によると、沖縄県那覇市在住の私の1票の価値は、

衆議院議員選挙においては、0.84票
参議院議員選挙においては、0.46票

となるようです。
 沖縄は、1.0票に近いかと思ってましたけれど、意外に1票の価値が低いようです。


 1票の価値の実質的な平等を実現するのは、地域代表的な選挙区割では、技術的になかなか困難かとも思われます。
 私は、国会議員は、「全国民の代表」(憲法43条)であるのだから、選挙区を地域で割る必要性は必ずしもなく、インターネット環境の進んだ現代においては、全国1選挙区あるいは、世代別や納税額別等で選挙人団を分けた代表選出により、それぞれの有権者数に応じた議席配分で1票の価値の平等を図ることができるのではないかと思います。(納税額別については、別の観点からの批判・非難もあるでしょう。)

 


 沖縄の声が東京に届いていないといった論調の報道も、時折見られる気がします。
 実際に1票の価値が小さいのですから、国会における沖縄からの声も小さいといえるのかもしれません。私は、国会議員に地域代表的な期待を持つ考えには馴染みませんけれど、沖縄からの主張を強めるべきと考える方にとっても、現状の選挙制度は問題ありとなるのではないかと思います。
 


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Posted by 弁護士林朋寛 at 22:11 │憲法