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2016年04月13日

アダムズ方式に関して


 取材協力した記事が公開されています。ご覧いただければ幸いです。
「一票の格差」解消に有効? 国会で議論している「アダムズ方式」の仕組み


 アダムズ方式を考案したアダムズ大統領は1825年から29年に米国の第6代大統領だった人で、1830年ころに考案したそうです。
 今から200年近く前の米国の方式を取り入れるって、衆議院の選挙制度調査会は、我が国は米国より200年くらい民主制の発展が遅れていると考えているのでしょうか。


 アダムズ方式の計算の問題は、小数点以下を切り上げるところにあって、人口の少ない区に有利になることです。
 たとえば、何かの定数で都道府県の人口を割ったときに、1.2となった都道府県は、小数点以下切り上げで議席数2になり、
28.2となった都道府県は、小数点以下切り上げで議席数29となります。
 切り上げた分の0.8は同じでも、
2は1.2の約1.67倍ですが、29は28.2の1.03倍でしかないです。
 つまり、人口の少ないところほど、小数点以下切り上げで1票の価値が有利になる傾向になります。



 国会では議員は一人一票で議決しますが、その議員の選出が国民の実質的な「一人一票」でなされていなかったら、国会の多数決の結果としての法律が国民を拘束する正統性があるのか、正当な多数決といえるのか甚だ疑問です。
 国民は1票として1枚の投票用紙を選挙の時に受け取ります。その1枚の投票用紙は1票の価値があるように思ってしまいます。しかし、実際には他の選挙区の1票に比べて0.?票の価値しかない選挙区があることになります。

 
 一人一票の問題については、昨年2月に寄稿したこちらの記事も公開されています。
0増5減の次は9増9減、終わらない「1票の格差問題」

 参院の選挙区について取材協力した昨年の記事です。
参院選「一票の格差」縮めるため、県をまたいだ「合区」――弁護士「これでは不十分」






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Posted by 弁護士林朋寛 at 21:58 │一人一票